小学5年生の夏休み
ひっくり返りそうになるくらい暇で暇で仕方がなかった私は、家にあった1冊の本を手にしました。
その本のタイトルは、「ハリーポッターと賢者の石」
いつか親戚のおばさんにシリーズ全巻を譲ってもらったまま、放置していました。
長い物語を読むのが得意ではなかったので、分厚い本の羅列から目を逸らしていたのです。
ですが、暇過ぎた小学5年生の私は、とうとうその分厚い本の表紙を開きました。
開いてみたらびっくり、苦手意識がなんのその、瞬く間に読み進めていき、ハリーポッターの世界へのめり込みました。
あるときは、バックビークの背中に乗って空を飛ぶのを想像してワクワクしたり、
あるときは、名前を言ってはいけないあの人の復活に恐れ慄き、
また、あるときは、アンブリッジに心底イライラして、
ダンブルドアが死んでしまった時は、人生で初めて本を読んで爆泣きしました。
全巻読み終えた頃には、もうすぐ9月からの新学期が始まるところでした。
ハリーポッターの世界では、ちょうど11歳の9月から魔法学校に入学するので、割と真面目にフクロウが入学許可の手紙を持ってこないかソワソワしていました。
残念ながら、フクロウは来ず(おそらく空に迷ってしまったのでしょう。)、私はマグルの小学5年生の2学期をスタートさせましたが、頭の中は魔法のことでいっぱいになりました。
それからと言うもの、親にお願いをして、TSUTAYAで映画を全シリーズ借りて何度も観たり、
本についてくる”フクロウ通信”を見返して、どこかに魔法が隠されていないかと目を皿にして探したり、
中学生の時にロンドンに連れて行ってもらった時には、ロケ地巡りもさせてもらいました。
どうやったら魔法界と接点を持てるだろうかと真剣に考えていました。
10数年の時が経ち、今でもふとした瞬間に魔法界の入り口がないか探したり(笑)、
寝て起きたら魔法が使えるようになってないかなぁ、なんて考えたりする程度には、
ハリーポッターの物語を愛して止みません。
私の想像力はハリーポッターに培われたと言っても過言ではないでしょう。
また、ダンブルドアの台詞「言葉とは尽きることのない魔法の源じゃ。傷つけることも癒すこともできる。」は、忘れたくない名言の一つです。
ハリーポッターの物語は私の人生のバイブルです。
小学5年生の私、分厚い本の表紙を開いてくれてありがとう。
おかげで今日まで強く生きています。
さあ、明日も頑張って生きていこう!
もしかしたら、明日は魔法使いになってるかもしれないからね。(笑)